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背中のはり

2016年12月5日

背中のはりや痛みの原因には、多くの方が主訴として持ったことがある「肩コリ」や「腰痛」と共通しているものが多いのです。最初に共通点について以下にまとめさせて頂きます。

1) パソコン、携帯(スマホ)等の長時間使用: 同じ姿勢で長時間作業をしていると血流にムラができ、血流の悪い筋肉は酸素や栄養が行き渡らず、また疲労物質が蓄積しても排出できないため筋の硬結圧痛を引き起こします。いわゆる「コリ」を自覚するようになります。多くの「肩コリ」、「頸コリ」、「背中のコリ」、そして「腰痛」の多くがこれに当てはまります。

2) 仕事や家庭でのストレス過剰状態: ストレスが高くなると交感神経の働きが副交感神経のそれよりもさらに優位になります(自律神経失調)。そうすると血管が収縮し、さらに血流の悪い場所を多く作ってしまいます。高ストレスの方に「肩コリ」、「背中のコリ」、「腰痛」が多く見られるのは、そういう理由によります。さらには、ストレスにより分泌されるコルチゾルやアドレナリンの作用により免疫系が低下し、感冒に罹りやすくなったり、扁桃炎や帯状疱疹などの健康障害が生じやすくなります。

3) 関連痛による痛み: 頸部、背中、腰などに痛みが発生したとき、実は以下のような重大疾患が起きていることがあります。実際には痛みを感じている場所とは離れた臓器の障害が原 因にもかかわらず、脳の勘違いによって生じます。痛みを感じている部位の神経と障害部位からの痛みの信号が、同じ神経の束につながっていたり、神経束が隣合っているような場合に起きます。このような臓器の疾患は、鍼灸の対象とはなりませんので病院の専門部門でしっかり診て頂かねばなりません。

上記の1)と2)がこれらの「コリ」に対して共通して鍼灸あん摩マッサージ指圧の対象となりますが、一方、「背中のコリ」だけが、「肩コリ」、「頸コリ」や「腰痛」などと異なっているところがあります。それは、背中には内臓のトラブル(問題)が表れるツボが存在しているということです。すなわち、内臓の病気や障害によって背中にはりや痛みを生じることがあるということなのです。これは言い換えると、背中のツボを探って硬いところや痛いところを見つけることにより、問題のある内臓を類推できるのです(東洋医学の大きな特長です)。

私どもの治療院では、患者さんの背中を指圧・あん摩しながら内臓の問題点を診断させて頂いています。これは、病気を診断すると言うことではありません。あくまでもある臓器が弱っているとか、自律神経の働きに問題があると言ったようなことを表しています。例えば「心兪」というツボが硬く、押すと痛みを感じるような場合、ストレスが過剰に蓄積している可能性が高いとか、「脾兪」や「胃兪」が痛む場合は暴飲暴食などにより上部消化器系に問題が起きているなどといったことが実際に生じます。結果は問診と合わせて判断し、治療に当たらせて頂いています。

背中の硬いツボや押して痛いツボを、あるいは筋肉やツボが弱っている状態(元気がない状態)を、鍼灸やあん摩マッサージ指圧により正常状態に戻してあげると、末梢循環、毛細循環が改善し、内臓の働きや胃腸が活発になり、胃もたれ、消化不良などの症状が楽になります。さらには、そういった症状に対する予防法となります。

自律神経失調症更年期症状では、「のぼせ」や「ほてり」、そして肩が凝る、疲れやすい、イライラするといった症状が出てきます。特に、首のコリ、肩の真上の筋肉のコリは、のぼせや頭痛、頭重などの症状に関係します。さらに、背中のコリ、肩甲骨の内側の筋肉のコリは、動悸、息切れ、胸が苦しいなどの症状に関係します。背中全体のコリは寝つきが悪い、眠りが浅く目を覚ましやすいなどの不眠症や背中や腰が痛む、と言った症状と関係します。以上のような場合、強い背中のコリを取ってあげることが必要です。肩の真上、肩甲骨の内側、背中全体のコリを除去することで末梢循環、毛細循環を改善します。これによって、自律神経失調は改善され、更年期障害も出にくい体質になります。

 

2016年12月5日

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