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ストレス障害

2018年6月22日

ストレス関連障害は、ストレス体験をしてから症状が出るまでと症状の持続期間、ストレスの程度によって、急性ストレス障害、外傷後ストレス障害、適応障害の3つに大きく分けられます。急性ストレス障害(ASD)と心的外傷後ストレス障害(PTSD)は地震、洪水、火事のような災害、または事故、テロ、戦争といった人災、あるいは、監禁、強姦など犯罪の被害、強い恐怖感を伴った体験や生命の危険にさらされた体験、あるいは、いじめ、体罰、虐待、DV、パワハラ、モラハラ、セクハラなど人としての尊厳が損なわれるような非常に強いトラウマ(心的外傷)が原因となりますが、外傷的な出来事は必ずしも直接的な体験だけとは限りません。テレビやインターネットなどで悲惨な場面を観たり、人によっては話を聞いただけで急性ストレス障害の状態になってしまう事もあります。

急性ストレス障害、あるいは外傷後ストレス障害は、ストレス体験直後から3ヵ月以内に発症します。症状が、強い恐怖、無力感または戦慄を伴う出来事の後、1ヵ月以上持続している場合には心的外傷後ストレス障害、持続期間が1ヵ月未満の場合には急性ストレス障害と診断されます。なお、心的外傷には事故・災害時の急性トラウマと、児童虐待など繰り返し加害される慢性の心理的外傷があります。ASDやPTSDと判断されるのは、以下の3つの基本症状です。

  • 過覚醒: 精神的不安定による不安、不眠など
  • 回避: トラウマの原因になった障害、関連する事物に対して避ける傾向
  • 再体験: 事故・事件・犯罪の目撃体験等の一部や、全体に関わるフラッシュバック

 

ASDやPTSDの症状は多種多様で、上記以外にも以下のような自律神経失調症状が現れます。

○ 精神症状

イライラする、落ち込みやすい、感情の麻痺、集中力の低下、意欲の低下、記憶力の低下、注意力がない、不安感が強い、ちょっとした事ですぐあせるなど

○ 全身症状

疲れやすい、疲れが取れない、めまい、立ちくらみ、微熱、不眠、食欲不振、ほてり、冷え、冷や汗など

○ 呼吸器系

息苦しい感じ、息ができない、酸欠感、息切れしやすいなど

○ 循環器系

動悸、胸部圧迫感、めまい、立ちくらみ、のぼせ、冷え、血圧の上昇・低下など

○ 消化器系

胃もたれ、腹部膨満感、腹鳴、胃の不快感、吐き気、食欲不振、便秘、下痢、ガスがたまるなど

○ 泌尿器系

頻尿、尿が出にくい、残尿感など

○ 生殖器系

インポテンツ、早漏、射精不能、生理不順、外陰部のかゆみなど

○ その他

頭痛、頭重感、首・肩のこり、目のピントが合いにくい、涙目、まぶしさ、耳鳴り、耳の閉塞感、口が渇く、のどの異物感、のどの苦しさ、手足の冷え、手足のほてり、顔のほてり、手足の発汗、手のふるえなど

 

一方、適応障害は、ストレス要因により日常生活や社会生活、職業・学業的機能において著しい障害がおき、一般的な社会生活ができなくなるストレス障害で、災害や人災の他に個人的問題、家族関係や職場のトラブルなどもストレス要因になります。不安、抑うつ、焦燥、過敏、混乱などの情緒的な症状のほか、不眠、食欲不振、全身倦怠感、易疲労感、ストレス性胃炎、頭痛、吐き気、発熱、体のふるえ、精神運動抑制など、ストレス反応としての身体的症状が自覚症状としてあらわれます。軽度のうつ病と区別がつきにくく、放置しているとうつ病になり、悪化する場合があるので注意が必要です。性格が真面目で責任感があり、忍耐強い人ほどかかりやすいと言われています。また、適応障害がもとで発生する身体的な異常は、自律神経失調症や心身症ともよばれます。

 

3種類のストレス障害(まとめ)

急性ストレス障害

(ASD)

外傷後ストレス障害

(PTSD)

適応障害
発症時期 ストレス体験直後~1ヵ月以内

 

ストレス体験1ヵ月以降~3ヵ月以内

 

ストレス体験後~3ヵ月以内

 

経過 2日間~1ヵ月 1ヵ月以上~(1年以上) ストレス終結後6ヵ月以内(ただし、うつ病などに移行することが多い)

 

程度 極度のストレス

 

極度のストレス

 

いかなるストレスでも

 

症状 解離性症状、再体験、外傷関連の刺激の著しい回避、強い不安症状/覚醒亢進 再体験、外傷関連の刺激の持続的回避・全般的反応麻痺 抑うつ、不安、行為の障害

 

極度の緊張状態で交感神経優位が続くと、全身の血液循環等に障害が生じ、身体の各部に痛みを感じやすくなります。また、姿勢も崩れてくるため、身体各部位のバランスが乱れ、頸部や腰部の筋肉等が疲れやすくなります。鍼灸以外の一般的なストレス障害の治療法としては、抗不安薬、睡眠導入剤、抗うつ薬、抗精神病薬など薬物による治療やカウンセリング治療ですが、身体的な症状を和らげるためには、ストレス要因を排除するだけでなく、ストレス要因や「自分自身」を客観視し、認知評価を変えていくような方法が大切です(認知行動療法)。さらには、リラクセーション、自律訓練法(自己暗示をして心身をリラックスさせる方法)などによる治療法があります。適度な運動などによって情緒的、身体的興奮を鎮めることも効果があります。

 

鍼灸治療法

ストレス障害を持つ方の多くが身体の痛みを伴っています。筋痛、関節痛などですが、原因は過度の精神的緊張による自律神経のアンバランスにあります。このとき、鍼灸によって身体症状を直していく過程で、精神的症状も軽くなっていきます。まさに「心身一如」そのものを表しています。

鍼によるストレス障害の直接的な治療法としては、「自律神経失調症」の「神経系愁訴」を参照いただければ良いかと思いますが、それ以外にも精神的安定を図る経穴として、以下のようなものが効果的です。

内関・神門・労宮・湧泉・太衝・太谿・三陰交・豊隆・足三里・百会・四紳聡・神庭・印堂・大椎・心兪・肝兪・・脾兪・胃兪・腎兪・志室・膻中・期門・中脘

 

 

2018年6月22日

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