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  • 胃に関わる症状としては、胃が重く感じたり、胃が膨れて張った感じが主であり、ときに胃が痛んだり、また食欲不振、食味不良、悪心(吐き気)、胸焼け、曖気(げっぷ)、呑酸(酸っぱいものが上がってくる)などの症状も加わります。しかし、これら全ての症状は、胃疾患だけに見られるものではなく、消化器全般(腸炎、慢性便秘、肝炎、胆石症、胆嚢炎、膵炎ほか、これら臓器の癌)はもとより、急性・慢性の熱性病、呼吸循環器・泌尿器系疾患でも現れます。特に悪性腫瘍や急性腹症に進む恐れのある疾患などは鍼灸不適用であり、病院にかかるべき症状です。

    急性単純胃炎: 食事の不摂生で起こるものが最も多く、食欲不振、食味不良、胃部重圧感、胃部疼痛があり、さらに口渇、胸焼け、悪心、嘔吐などもあります。嘔吐物に血液や胆汁が混じることもあり、ときに頭痛、眩暈、倦怠感などの症状が現れることもあります。予後は良好です。

    慢性胃炎: 急性胃炎から移行するもの、食習慣や煙草、薬物などが原因となるもの、貧血・糖尿病・胃潰瘍・胃癌などから二次的に生じるものがあります。主に心窩部の重圧感、膨満感、鈍痛などの症状があります。

    胃神経症: 自律神経の異常が胃症状として表れるものと考えられています。食事とは無関係に腹痛を訴え、胸焼け、悪心を訴えますが嘔吐にまでは至りません。鍼灸が最も適する症例となります。

    胃アトニー症: 胃筋無力症とも言い、通常、胃下垂と胃の運動低下が見られます。胃もたれや腹部膨満感があります。東洋医学では脾気下陥の証とみなしますが、これは脾気が内臓を上に持ち上げ吸収した栄養物を上に運ぶ作用があるためで、鍼灸では脾気を補う治療を行います。

     

    鍼灸治療

    脾経、胃経を中心に治療を行いますが、重要な経穴として脾兪、胃兪、中脘、足三里に軽い刺激の鍼、脾兪、中脘、足三里に灸を行います。 

    胃の重圧感、膨満感を訴え、触診にて胃部に硬結が認められる場合は胃倉、梁門、三陰交などに反応が出るので軽い鍼治療を行います。

    胃部の鈍痛、呑酸、胸焼けなどが主症状の場合は、肝経と胆経の治療が効果的で、肝兪、膈兪、陽陵泉などを治療します。 

    食欲不振、食味不良が主症状の場合は、胃経と三焦経を治療します。すなわち、三焦兪、梁門、下脘、三陰交に鍼灸を施します。

    倦怠感がある場合は、治療対象として腎経の腎兪、復溜、悪心がある場合は心包経の内関をそれぞれ選びます。

     

    療養指示

    胃疾患で重要なのは療養であり、食事の摂取時間、摂取量を適切にし、栄養のバランスがとれた食事を心がけ、偏食や暴飲暴食は慎まねばなりません。消化の悪い脂肪類、繊維類は減量し、アルコールや刺激物は禁止とします。胃症状のある場合には入浴や適当な運動も必要で、その人の体力に応じて運動のレベルを変えて行う必要があります。

     

     

     

     

  • 2018年4月より岩渕範之が新しく「まこと治療院」に参加することになりました。現在のところ、毎週月曜日と金曜日の2日間勤務いたしますので、今後ともよろしくお願いいたします。

  • 2017年8月14日(月)~16日(水)夏休みのため休診させて頂きます。

  • HPがこのたびリニューアルされました。

     

  • 円形脱毛症の原因

    円形脱毛症の原因については、様々な説が提唱されていますが、近年では、「自己免疫疾患」という免疫機能の異常を原因とする説が有力です。さらに誘因として、疲労や感染症などの肉体的・精神的なストレスや、遺伝的・体質的な素因が加わります。

    自己免疫疾患
    「自己免疫疾患」とは、外部からの侵入物を攻撃することで私たちの体を守ってくれている免疫系機能に異常が生じ、自分の体の一部分を異物とみなして攻撃してしまう病気です。円形脱毛症は、炎症反応を鎮めるために働くTリンパ球が、毛根を異物と間違えて激しく攻撃してしまうために発症すると考えられています。しかし、なぜその様な異常が生じてしまうのかは、まだ明らかになっていません。

    また、円形脱毛症は、橋本病に代表される甲状腺疾患、尋常性白斑、SLE、関節リウマチ、あるいは重症筋無力症などの各種自己免疫疾患に併発する場合があります。

    アトピー素因
    アトピー素因とは、アトピー性疾患(アトピー性皮膚炎、気管支炎、アレルギー性鼻炎のいずれか)を持っていることを言います。アトピーの原因として、体質的なものと環境的なものが影響していると考えられており、円形脱毛症はアレルギー疾患を持つ人の方が、持たない人より多く発症していると言われています。アトピーも円形脱毛症も、「自己免疫疾患」と言う免疫異常が原因の一つとされています。

    精神的ストレスによる影響
    円形脱毛症の発症要因のひとつとして、「精神的ストレス」が挙げられます。精神的ストレスを受けると、ストレスに抵抗するために交感神経が活発に動きます。交感神経は、心肺を活発化し体温を上げます。このとき、ストレスが強すぎたり長く続いたりすると、交感神経に異常をきたし、その結果、血管を収縮させ、頭部への血流が悪くなり、毛根への栄養補給が行き届かなくなって脱毛が引き起こされると考えられます。

    また、ストレスは、毛根への栄養補給を妨げるだけでなく、「自己免疫疾患」や「内分泌異常」などのさまざまな疾患を誘因すると考えられています。

    出産後の女性ホルモン値の変化
    妊娠から出産後における女性ホルモンの減少も、原因の一つと言われています。妊娠中、体内の女性ホルモン値は通常の100倍以上に増加していますが、出産により一気に通常値に戻ります。女性ホルモンが減少すると抜け毛につながることから、毛周期との関係で産後3~4ヵ月後に抜け毛が多くなります。多くの場合は、頭髪全体のボリュームが減る産後脱毛となりますが、このときに、円形脱毛症になることがあります。

    さらにアトピー素因を持つ場合、それが加速されやすいと言われています。ホルモンバランスだけでなく、育児の忙しさによる食事の偏りや出産のストレスが加わることもあります。

    円形脱毛症の鍼灸治療

    : 脱毛部周辺に、細鍼にて1cm間隔で弾入程度の散鍼を行います。また、脱毛部全面に皮膚鍼、または梅花鍼で皮膚刺激を30秒から1分程度行います。

    : 脱毛部が1cm以内のときはその中央に半米粒大の艾で3~5壮、施灸します。脱毛部が2cmか、それを越えるときは脱毛部境界部に1cm間隔で単刺し、さらにその境界部に3~4箇所にわたり施灸を行います。また、脱毛部以外では、天柱または風池、身柱、肺兪、至陽、膈兪に単刺、天柱、大椎、身柱に半米粒大の施灸を3~5壮行います。

    その他

    皮膚疾患は大腸経が関係するので、円形脱毛症においても大腸経の治療を重視して実施すると効果的です。すなわち、曲池、合谷、内関に単刺、曲池に灸5壮を施灸します。なお、内関は大腸経ではありませんが、精神的ストレスが疑われるときは重要です。 

     

  • 血液中の尿酸濃度が何らかの理由により標準値から著しく上昇すると、体温が低い足部などにおいて尿酸が血液中に溶解しきれずに、尿酸塩として結晶化して関節包内などに付着することが知られています。この状況に対して、白血球群のうち特に好中球が、尿酸結晶を異物と判断して攻撃を行うと言われています。このような好中球による尿酸結晶捕食活動が激化すると、その活動による過大なエネルギーや尿酸を抱え込んで死んだ好中球の残骸による影響などから、血管壁がダメージを受けて大きな炎症が発生します。同時に、当該部位周囲の神経組織をも刺激し、患者は「内側からの激痛」を感じることとなります。

    血中尿酸値の上昇とともに、逆に血中尿酸値の急降下も痛風発作の要因であることは広く知られています。そのため、痛風発作時における尿酸生成阻害剤や尿酸排出促進剤などの服用は、基本的に禁忌とされています。

    恒常的な高尿酸血症患者がすべて痛風発作を起こすわけではなく、そのメカニズムは完全には解明しきれていません。しかしながら、よく知られている発作のきっかけとしては、脱水症状に伴う急激な尿酸値の変動、物理的衝撃による結晶の剥落、不適切なタイミングでの尿酸コントロール薬の投与、激しすぎるスポーツなどが考えられています。

    高尿酸血症の患者でも痛風を起こさないケースは少なくありませんが、高尿酸血症が、腎障害(痛風腎)、尿路結石、虚血性心疾患など別の病気のリスク要因であることは忘れるべきではありません。

    痛風の症状としては、かなり急激に関節に激烈な痛みが起こり、発赤や発熱を伴います。尿酸の結晶は、冷えと高い比重のために重力に引かれて足部に沈着しやすく、痛風発作は足趾(特に母趾MP関節)に好発します。初発症状は足部であることが多いのですが、足関節、膝関節から発症することもあります。発作を繰り返すたびに症状は増悪します。発作の痛みは骨折の痛み以上といわれ、非常な苦痛を伴います。また、耳介などに痛風結節と呼ばれる皮下結節を作ることがあり、これが診断の助けとなります。X線では骨髄腫のように”punched out”と呼ばれる骨破壊像が見えます。痛風と鑑別を要する関節炎の疾患としては、関節リウマチ、変形性関節症、偽痛風があります。

    患者の90%以上が男性です。最近の疫学的研究によると、肝臓で尿酸が作られるのを促進し尿酸濃度をあげてしまうという理由から、アルコールは痛風のリスクを高めます。尿酸とは、プリン体と呼ばれる物質の代謝産物であり、プリン体を多く摂取すると高尿酸血症、さらには痛風の引きがねとなると考えられます。肉のみならず魚に含まれるプリン体も痛風のリスクを高めますが、野菜に含まれるプリン体(麦芽、豆類に多い)は高めることはありません。また、果糖は急速に代謝されてアシドーシスを引き起こし、この状態で尿酸が析出しやすくなります。近年、高尿酸血症に関わる遺伝子が日本を含む各国で発見されています。

    そのほか、精神的ストレスや水分摂取の不足も発症の引きがねとなります。特に水分摂取の不足に関しては、日常的に意識して水分を多めに取り、排尿によって尿酸を体外に出す事で血中尿酸濃度を低く保つことが勧められます。

     

    痛風の鍼灸治療

    腎機能の改善を目標に、尿酸の排出を高める目的で以下のような経穴に対し治療を行います。

    :腎兪、志室、足三里、陰谷

    :腎兪、太谿発作部位が第1中足指節関節であった場合には、大都、太白、行間に細鍼で浅刺します。
    疼痛の軽減には、腫脹部位に軽い触接鍼を行います。

    刺絡:阿是穴、太衝、内庭
    針を刺して数滴の血液を絞り出します。できたらカップを被せて陰圧抜缶療法を行うとより効果的です。

     

  • 糖尿病とは、ホルモンの一種であるインスリンの作用が不足することによって、慢性的に血液中の糖の濃度(血糖値)が上昇する病気です。インスリンは膵臓のランゲルハンス島β細胞で作られますが、インスリン作用が不足する主な原因は、
    (1)膵臓からのインスリン分泌の低下
    (2)分泌は正常だが、肝臓や筋肉でのインスリンの働きが悪くなるインスリン抵抗性の存在
    が挙げられます。糖尿病は、初期の頃は自覚症状がほとんどないため、健康診断などを定期的に受け、血糖値の上昇を早期に発見することが必要です。自覚症状として口渇、多飲、多尿、体重減少などが現れてきたときには、既に糖尿病は進行しており、多くの場合、中等度以上の高血糖が長期間続いている状態です。2012年の国民健康・栄養調査によると、糖尿病有病者と予備群は「糖尿病が強く疑われる人」の950万人と「糖尿病の可能性を否定できない人」の1,100万人を合わせると、全国に2,050万人いると推定されています。しかも、糖尿病が疑われる人の3~4割はほとんど治療を受けたことがないと言われています。
     

    糖尿病の種類

    1型糖尿病
    膵臓のβ細胞というインスリンを作る細胞が破壊され、からだの中のインスリンの量が絶対的に足りなくなって起こります。急性発症型の若年性糖尿病です。

    2型糖尿病

    インスリンの出る量が少なくなって起こるものと、肝臓や筋肉などの細胞でインスリン作用の感受性が低下するために、ブドウ糖がうまく取り入れられなくなって起こるものがあります。中年以降に食事や運動などの生活習慣が関係している場合が多く、わが国の糖尿病の95%以上はこのタイプです。

    遺伝子の異常やほかの病気が原因となるもの
    遺伝子の異常や肝臓や膵臓の病気、感染症、免疫の異常などのほかの病気が原因となって、糖尿病が引き起こされるものです。薬剤が原因となる場合もあります。

    妊娠糖尿病

    妊娠をきっかけにインスリンの働きが落ち、インスリン分泌量が十分に増えずに血糖値が高くなる状態で、新生児に合併症が出ることもあります。東洋医学的には糖尿病に該当する病を「消渇」と呼び、主症状として多飲、多食、多尿、身体の消痩または尿濁、尿が甘いなどが特徴です。病の原因としては、飲食不節、情志失調、房事過多などであり、臓腑は肺、脾、腎が要となります。それぞれ、上焦は肺燥、中焦は胃熱、下焦は腎虚となります。これらの陰虚燥熱の証に対して治療を行います。なお、合併症として白内障、夜盲症、瘡癤、癰疽(どちらも化膿性のできもの)、水腫、中風、半身不随などがあります。

     

    糖尿病の鍼灸治療

    糖尿病の鍼灸治療目標は、長期にわたる代謝異常の是正と合併症の予防ですが、食事療法、運動療法、経口薬、インスリン注射などを併用して、総合的に血糖値のコントロールと合併症予防を図る必要があります。

    糖尿病の共通鍼灸治療
    鍼灸治療の処置としては、脾経と胃経を調整するのが主要な目標です。
    中脘、梁門、左関門、左腹哀、肝兪、脾兪、左三焦兪、曲池、足三里が鍼灸の主穴で、鍼・灸単独より併用が効果的です。

    高血糖の補助穴
    左魂門、左意舎、天枢、三陰交への鍼治療(単刺、置鍼)

    口内乾燥
    廉泉、内関への鍼(単刺)

    全身倦怠感
    腎兪、ときに大腸兪への鍼灸併用治療

    眼症状(糖尿病性白内障、網膜症)
    太陽、風池への鍼治療(単刺)

    高血圧
    洞刺、兪刺

    間欠性跛行症
    陰包、下陰包、地機、承筋への鍼治療(単刺)

    性腺障害
    関元兪、次膠への鍼治療(深刺し置鍼)と灸

    掻痒
    曲池、築賓、曲骨(女性陰部掻痒)への鍼治療(単刺)

     

  • 喘息とは

    一般的な喘息の正式名称は、「気管支喘息」です。白血球の一種である好酸球やリンパ球を中心とした細胞が気管支に集まり、そこが常に炎症を起こして狭くなったり、塞がってしまうことで起こります。炎症が継続しているため、ちょっとした刺激で気管支を取り囲む筋肉が収縮し、空気の通り道が狭くなる「気道閉塞」が起こりやすい状態が続いています。喘息の発作は夜間、特に明け方に起きやすく、また、春や秋など季節の変わり目に起きやすい特徴があります。

    喘息の症状として以下のような特徴があります。
    ・のどが「ゼーゼー、ヒューヒュー」いう喘鳴
    ・呼吸困難(特に息を吐くときが苦しい)
    ・発作性の激しい咳、粘り気のある水っぽい痰
    ・胸が苦しい、胸が痛い、
    ・安静時でも起こる(体を動かしたときだけでなく、じっとしていても突然発作が起こる)
    ・発作は反復する(発作がないときは健康な人と同じ生活ができるが、発作は必ず繰り返す)

    喘息の原因としては、住環境の変化によってハウスダストやダニ、住宅建材に使われる化学物質などのアレルゲンの増加が指摘されていますが、一方で、大気汚染や運動、たばこ、香水などの匂い、風邪などの感染症の他、過労・ストレス、天候・気温の変化など、アレルギー以外の原因もあります。特に子どもの喘息では9割がアレルギーが原因であるのに対し、大人の場合は6割ほどであり、大人の喘息の4割は、アレルギーとは無関係で起こります。最近の日本では、子どもの5~7%、大人の3~5%がかかっているといわれています。

     

    喘息の鍼灸治療

    治療内容は咳嗽の場合と似ていますが、喘息はアレルゲンに対する免疫力を高めることを目標とします。

    : 肺兪、膈兪、人迎(洞刺)、中府、尺沢
    : 肺兪、身柱、膈兪
    補助的に心兪、神蔵への鍼、至陽への灸

    喘息発作の治療
    鍼:天柱、肩井、膏肓、扶突、膻中

    咳の多発
    鍼:彧中

    肺気腫の合併
    鍼:期門、不容

  • 咳について

    咳(咳嗽・がいそう)は、外から入ってきたほこり、煙、風邪のウイルスなどの異物を気道から取り除こうとする生体防御反応です。そのことで肺や気管などの呼吸器を守ります。

    咽頭や気管、気管支など気道の粘膜表面に異物が入り込むと、咳受容体というセンサーが感じ取り、脳にある咳中枢に刺激が伝わると、横隔膜や肋間膜などの呼吸筋に指令が送られ、「咳反射」という反射的な収縮運動が起こります。しかし、反射とは言え、意志によりある程度の制御も可能です。

    咳嗽を引き起こす疾患の鍼灸適応症としては、慢性気管支炎を初め、軽度な急性気管支炎、気管支拡張症などがあります。

    咳には、気道にたまった痰を外に排出する役割もあります。気道粘膜には細かい毛(繊毛)と、その表面を覆う粘液があり、粘膜の表面を潤して保護しています。この粘液がウイルスや細菌などの病原体やほこりなどの異物をからめ取ったものが「痰」です。気道に炎症があると痰が増え、粘り気が強くなります。痰は、外にむかって異物を追い出そうとする繊毛の運動と、咳反射によって外に出されます。痰を伴わない乾いたせきのことを乾性咳嗽(空咳)と言い、痰や喀血を伴う湿ったものを湿性咳嗽と呼びます。

    なお、咳嗽が続くとエネルギーを著しく消耗するので、風邪などで咳嗽が続く場合は栄養状態に注意する必要があります。せきを鎮める鎮咳薬は基本的に咳中枢に作用しますが、必要な咳嗽をも止めるリスクがあります。学会ガイドラインでは、明らかな上気道炎などにとどめ、中枢性鎮咳薬の使用はできる限り控えることとされています。その他、気管支を広げ呼吸を楽にする気管支拡張剤(アドレナリンβ2受容体刺激)、痰の除去を促進する去痰薬や小青竜湯、麦門冬湯などの漢方薬もよく使われます。

     

    咳(気管支炎)の鍼灸治療

    : 肺兪、心兪、天突、中府、神蔵、尺沢
    : 肺兪、天突、中府、腎兪(背部、胸部への温灸も効果的)