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更年期障害

2016年12月5日

更年期障害とはどんな病気か

更年期は、性成熟期から生殖機能喪失期への移行期(45~55歳)にあたり、平均51歳で訪れる閉経の前後約5年間ほどの期間に生じる自律神経失調症状と精神症状が相互に関係しあって起こる「不定愁訴」の総称と考えられます。


原因は何か

更年期になると、加齢に伴う卵巣機能の低下によって卵巣から女性ホルモンのエストロゲンの分泌量が減りますが、それをカバーするために性腺刺激ホルモン(FSHやLH)が過剰に分泌されることになり、いわゆる「ホルモンバランスの乱れ」が起こります。これが脳の視床下部にある自律神経中枢に影響を及ぼして自律神経失調症を引き起こします。また、この年代の女性を取り巻く家庭や社会環境の変化からくる心理的ストレスが大脳皮質‐大脳辺縁系に影響を与え、憂うつや情緒不安定などの精神症状を引き起こします。この自律神経失調症状と精神症状が相互に影響し合って、更年期障害の病状を複雑にします。


症状の現れ方

更年期障害の症状は、以下のように自律神経失調症状、精神症状、その他の症状に分けられますが、通常、自律神経失調症状と精神症状は混在しています。自律神経性更年期障害は、エストロゲンの減少により自律神経のバランスが乱れ、血液循環などの働きがうまくいかなくなって起こる症状で、「血管運動系障害」といいます。身体的な不調、不快な症状の多くを占めています。代表的なものは、ホットフラッシュ(突然顔がカーッと熱くなり、汗がダラダラ出るのぼせやほてり)の症状です。ホットフラッシュは閉経女性の多くに認められ、数年間の長期にわたる場合もあります。身体的な不調としては、このほかにも動悸、めまい、息切れ、耳鳴り、頭痛、コリ、倦怠感など、全身にさまざまな症状がみられます。また、精神症状としての憂うつは、閉経女性の半数近くに認められています。また、最近の調査では、日本の更年期女性の特徴として、ホットフラッシュよりも肩こりや憂うつを訴える頻度が高いことがわかっています。また、精神的症状としては、イライラ、落ち込み、不安、不眠、意欲の低下などで、身体的症状と一緒にあらわれることが多いものです。

自律神経失調症状の現れ方

血管運動神経症状 のぼせ、発汗、寒気、冷え、動悸
精神的症状 情緒不安定、イライラ、怒りっぽい、抗うつ気分、涙もろくなる、意欲の低下、不安感
運動器症状 腰痛、関節・筋肉痛、手のこわばり、むくみ、しびれ
消化器症状 嘔気、食欲不振、腹痛、便秘・下痢
皮膚粘膜症状 乾燥感、湿疹、かゆみ・蟻走感
泌尿生殖器症状 排尿障害、頻尿、性交障害、外陰部違和感
胸部症状 胸痛、息苦しさ
全身的症状 疲労感、頭痛、肩こり、めまい

更年期障害の鍼灸治療

共通治療:風池・肩井・厥陰兪・関元兪・次膠・関元への鍼、風池・関元兪・関元への灸

腎経病変(太り気味、痩せている、皮膚が浅黒く光沢がない、足腰の冷え症、腰痛、下腹痛、のぼせ症、寝汗など):腎兪・気海・復溜(陰谷)への鍼、腎兪・中極・太谿への灸

肝経病変(痩せ形、色は蒼白、めまい、全身のふるえ、季肋下部の張り、頭痛・関節痛、イライラ感、憂うつ、不眠など):肝兪・期門・蠡溝(曲泉)への鍼、肝兪・曲泉への灸

脾経病変(脂肪質で肥満、皮膚が黄色味がかる、倦怠感、筋痛、胃部不快感、腹痛、悪心、嘔吐など):脾兪・中脘・梁門・足三里・三陰交への鍼、脾兪・中脘・三陰交への灸

肺経病変(骨張って痩せ形、皮膚は白くつやがない、汗をかきやすい、皮膚の掻痒感、肩背痛、口内乾燥など):肺兪・心兪・天枢・気海・曲池への鍼、肺兪・天枢・曲池への灸

 

 

2016年12月5日

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